「武蔵の古社風景〜所沢〜」
<平成17年1月参拝>
平成17年。正月三が日の埼玉県内の「初詣客」の総計が発表された。
1 氷川神社(さいたま市)186万人
2 喜多院(川越市)37万3000人
3 調神社(さいたま市)18万人
4 箭弓稲荷神社(東松山市)17万人
5 久伊豆神社(越谷市)11万人
6 高麗神社(日高市)9万5000人
7 金鑽神社・金鑽大師(神川町)9万人
8 神明社(所沢市)8万5000人
9 鷲宮神社(鷲宮町)6万5000人
10 宝登山神社(長瀞町)5万7000人
このなかで、行ったことがない神社が一箇所あった。
「所澤神明社」
なんとなく、行った事がない神社がランキングされているのが心持ち口惜しくて、行かねばなるまいという決意を抱いて、西武新宿線「航空公園駅」にて下車。約500メートル弱を南西方向にあるけば、神社らしい佇まいを感じる。
「所澤神明社」
(埼玉県所沢市宮本町鎮座・朱印)
祭神
天照大御神
倉稲魂大神
大物主大神
景行天皇の皇子日本武尊が東国征伐の際に天照大御神を遙拝したことに始まるという。
神社としての創建由緒由来は不明。江戸期には所沢総鎮守として大いに栄え信仰されてきた。
境内には樹齡1000年といわれるケヤキがある。
現在の社殿は昭和9年造営。
明治44年に日本国初の飛行場が所沢に完成し、徳川好敏陸軍大尉が操縱するアンリーファルマン機が所沢での初飛行の無事を当社で祈願したことから「日本航空発祥の地」「飛行機の神社」として特に崇敬されている。
正面参道 |
脇参道 |
正面鳥居 |
裏参道。奧が拝殿 |
参道正面 |
拝殿 |
本殿 |
境内の蔵殿神社。まさに蔵です。 |
訪れてみれば、かなり規模の大きい神明社であることに驚く。私もそれなりに埼玉県内の神社を知っているが、それでもまだまだ知らない神社が多い。神明社としてこれだけの規模の神社が県内にあったということを、真面目に驚いて、その規模の大きな拝殿にて拝す。
団体さんがいて微妙に混んでいるので、ゆっくりとまったりとして、団体さんがいなくなつてから参拝。
社務所で、朱印を頂戴するために朱印帳を差し出す。なにやらだいぶ待たされた。おまけに何やら奧で会話が弾んでる。・・・気になるではないか。
で、待たされて。「札所の若い女性さん」がいきなり謝るんですけど。
朱印を書いた神職さんが「平成十七年一月十二日」とかくべきところを、「平成十七年十二日」と書いてしまったらしい。一月が抜けているのですが。おまけに神職さんは「定時祈祷」にいかれて仕舞ったらしい。たしかにさきほど神職さんが祈祷しに本殿にいったよ・・・。
平謝りに「書き直ししましょうか」と仰せられるも、「間違え朱印」もまた良し。「神職さんが戻るまで時間もかかるでしょうし、お手間でしょうから、構いませんよ」と返答。
なかには平気で間違い箇所に「修正テープ」を貼り付ける神社(とある朱印は、それをされてしまった)もあるから、間違えを間違えたといってくれるほうが心遣いとしてはありがたいのだ。
「若い女性さん」が「私でよろしければ平成十七年十二日」の下に「一月」と書きましょうか」と仰せられるので、「それで構いませんので、御願いします」。
そうして「珍しい御朱印」を頂戴したのだ。「平成十七年十二日一月」とかかれた御朱印。
それにしても、札所の人が「本当に申し訳なさそう」だったので、私はかなり心広く、さっぱりとした気分で愉快になつてくる。かなり好印象な「所澤神明社」。
境内に古木が目立つ。冬の木立ゆえか、正月の喧騒さがすぎたあとゆえか、どことなく寂しげな気配。ただ寂しげというのは、私にとって心的に落ち着く気配でもある。そんな静かな佇まいの中で、ゆっくりと参拝を終了する。
参考
境内案内看板
公式サイト<http://www.shinmeisha.or.jp/>
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