「かみちゅ!」探訪参詣記〜尾道の神社紀行〜<平成18年1月>
その1・尾道の海 「はじめに」「尾道へ」「海岸から商店街へ」「住吉神社」
その2・艮神社 「吉備津彦神社」「艮神社」
その3・御袖天満宮 「御袖天満へ」「御袖天満宮」
その4・千光寺山 「千光寺」
その5・尾道古社散歩 「久保八幡神社」「八坂神社」「ゆりえ様宅?事故現場?」「山脇神社」「蘇和稲荷神社」「尾道駅北側」
その6・小学校と尾道海峡
その7・渡船と尾道向島
その8・向島「男たちの大和」ロケセットと向島の神社
千光寺山から下りたら、あとは東に再び足を進める。
さきほどから行ったり来たりしているけれども、御袖天満宮の300メートルほど東に「久保八幡神社」という神社があった。
しばらく古社巡り
「久保八幡神社」(亀山八幡宮)
(広島県尾道市西久保町鎮座)
祭神:応神天皇
応神天皇が即位22年に淡路・播磨・小豆島を経て、尾道の当地に巡幸されたといわれている。海辺に玉子に似たひかり輝く石を御覧になり、亀の形をした小さな丘で休息。当地の里人はこの地に祠を建てて聖地として崇敬したとされている。
神社としての創建は貞観年間(859〜877)と伝わる。当地は京都から宇佐八幡に勅使を派遣する際のご参詣及び宿泊の地となり、当地を亀山八幡宮として祀ったという。
境内には一対の灯篭「軍配灯篭や手水の水盤の牡丹の彫刻が見事とされている。
社頭前は線路 |
正面 |
拝殿 |
本殿遠望 |
神門は線路と国道の向こう |
正面参道 |
参道は国道2号線と山陽本線に分断。賑賑しい往来。
正面の鳥居と参道、神門。神門の先は国道2号線・JR山陽本線、踏切を渡った先に神社の境内が続く。
国道と線路に分断されているけれども、私は国道から神社に赴いて、帰り道に道路向こうに神門があることに気が付いたので、あまり分断を意識してなかった。もちろん参道からまっすぐに歩けば違和感を感じまくりだろうが。
境内にいれば電車の通る走行音が気になり、そわそわしてくる。ついには電車も撮りたくなってきたりする。
そのまま南下すれば、八坂神社に到達する。
「八坂神社」
(広島県尾道市久保鎮座)
由緒由来等は不明。
久保八幡神社と相対して鎮座。南面する久保八幡に対して、参道をそのまま延ばして当社は北面をしている。厳島神社を合祀しているという。
境内には「かんざし燈籠」が鎮座している。
当社ほどちかくの芝居小屋に美しいお茶子がいたという。お茶子とは観客に座布団やお茶・お酒等で接待する女性のこと。そのお茶子に浜問屋の若旦那が恋をした。しかしかんざし一つも持っていないお茶子の娘相手では、それはゆるされない恋であった。お茶子の娘は悲觀のすえ井戸に身を投げたという。その後、大イチョウの木の下で「かんざしを下さい」と訴える幽霊が出るといわれ、この燈籠はそのあわれを慰めるために奉納されたものという。
久保八幡と対峙しているけれども、こちらは国道の南側。いわゆる繁華街に鎮座していて、この違いも興味深くある。境内地の両脇は居酒屋で、境内も駐車場。そして若者がたむろをしていたりする。もっとも私がいくと、退散してくれたが。どうやら迫力的にカメラをぶら下げていたから遠慮してくれたようでもある。
尾道には小祠がおおい。歩いていれば小さな祠にであったり、小さな神社が鎮座していたりする。久保の商店街をあるいていたら、路地があったのではいってみればそこに神社があったりもする。
右奧の鳥居が熊野社 |
近づいてみれば、尾道らしい小祠があったりする |
路地を歩いていたら鳥居がみえて、そこには小さな熊野神社が鎮座していたりする。そんな尾道らしい神さまがほほえましい瞬間。
続いて、市立図書館方面に足をすすめていく。
「ゆりえ様宅?事故現場?」
ここから尾道市立図書館のほうに歩く。そこから坂道をあるけば、次の目的地につくはずであったのでが、見事に道に迷う。
坂道を登っていけば行き止まり。引き返してみたら、地元の人に「この先なら行けますよ」といわれ、でも行きたいところにはいけないわけで。だいぶへばって、のぼっていたら、いつの間にかだいぶ高い場所に到達。なにやら久保八幡の本殿が遠望できたりしてちょっと得した気分になる。
それでも目的地にはいけないわけで、肩を落として坂道を降りれば・・・あれれ。
既知的な映像だ。
テレビアニメ「かみちゅ!」で主人公たる一橋ゆりえ様が住んでいる家。そして私は知らないが尾道映画「ふたり」の撮影場。
ちょっと涙が出てきた。
ここに到達するまで、私は足を棒にして、肩で息して、もう諦めながら歩いていたから。目標としては「海徳寺」らしいです。ちょうど建物の脇から海徳寺に赴く道がありましたから。
テレビアニメ「かみちゅ!」より |
そのモデルとなった家 |
尾道東高校と久保小学校の間の通路 |
街中の井戸 |
14時15分。ゆりえ様のご自宅に到着。
尾道駅を10時についてから、かれこれ4時間ほどあっちこっちをフラフラしての到達。さすがに疲れていた私。
高台にあるこの場所から周囲を遠望して、次に赴く目標地点を探す。大体の目安をつけて歩きだせば、坂の真っ直中に空間が出来て神社が鎮座していたりする面白さ。
「山脇神社」
(広島県尾道市東久保町鎮座)
祭神:大山津美之神
山王大権現。エノキの大木があったことから榎神社とも呼称。
創建由緒由来等は不明。
昔、山火事を大勢の猿たちが知らせ、町を救ったと伝わり、猿を祀った神社ともいう。
当社の狛犬にかわる猿像は弘化年間(1844−46)の制作とされている。
14時30分。山脇神社到着。かなり迷った。本来なら先に「山脇神社」にいおくつもりだったところを迷いまくって先にゆりえ様宅についてしまうぐらいに迷った。もう適当に歩いてどうにかなるだろうという、歩くことを楽しまなくてはやってられない。
尾道東高校と久保小学校のすぐ近く。でもちょっとした坂の中腹。浄土寺が鎮座している山の脇なのだ。
そんなに大きな神社ではない。でもなんか凄い気配を判じる。居心地の良い神社。狛犬ならず狛猿がむかえてくれる。この愛嬌に癒され、そして疲れ切った体を休めるには最適な空間。夕方近い風が心地よかった。
さて一気に尾道駅まで戻るとしよう。
山脇神社をスタートしたのが14時30分。そこから海際をのんびり歩き、渡し船を眺めたりして尾道駅に到達したのが15時30分。なんだかんだで一時間ほどの時間をかける。
渡し船の話は後日にして、まずは駅前の神社へ。
尾道駅のロータリー内に鎮座しているのに、最後の方で参拝するというこの順路も如何なものかとは思うが。
「蘇和稲荷神社」
(広島県尾道市東御所町鎮座)
創建は寛政5年(1803)という。由緒由来は不明。
山陽本線・尾道駅前に鎮座。1999年完了の駅前再開発事業により建てかえられた。
南側を国道2号線、社殿後方には「しまなみ交流館」。すぐ南側には尾道水道。
境内 |
拝殿 |
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蘇和稲荷神社は尾道駅ロータリー脇に鎮座 |
尾道駅前の市営バス |
尾道駅。 |
尾道駅前。駅ロータリーの一角に鎮座している。由緒由来は不明な稲荷様ではあるが、大事にされている気配がうかがえる。
駅前でぼーっと休息して、山をみあげれば、非常に目立つ模擬天守。その脇が今日の宿泊場。迷いようがないとも言うが、そこまで登ることを考えただけでも鬱になる。
「尾道駅北側へ」
駅の北側に赴く。北側の住宅地の斜面に、ひとつの噂の場所があるらしい。
その噂の家は大林映画「さびしんぼ」でも使われた建物。ファンの間では「和製ガウディ」といわれているとか。
若宮神社
由緒由来等は不明。下の建物の近くに鎮座。 |
猫が猫らしくお休みしていた。下の建物の地宅で。
猫招きポーズですか。はじめてみた・・・。 |
実際にこんな家もある。和製ガウディといわれているらしい
映画『さびしんぼう』でも・・・ |
左の家をしたから。見る角度でまったく違ったおもむき。
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テレビアニメ「かみちゅ!」より
「のれんまたぎ」というもののけがいます。 |
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15時30分
そんわけで目的地のひとつである「のれんまたぎ」を堪能したら、しばらく休憩。コインロッカーで荷物を回収してホテルへの道をすすむことになる。さてと、というわけで坂道をのぼれば土堂小学校。
小学校であれど、それはただの小学校ではないのだ。尾道探訪話題の地。でも話は次回。
参考
各神社・由緒案内等
作中のキャプチャー写真は、尾道の気配を楽しんでいただくために使用致しました。
問題がありましたら、対応しますのでメールにてお問い合せ下さい。
なお版権を侵害する悪意ある意図では使用はしておりません。ご理解下さい。
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